私は、同じアパレルブランドで約15年間働いていました。
お店づくりを任せてもらったり、昇格したり。できることなら、ずっと続けていたかったと思えるほど好きな仕事でした。
でも、子どもが生まれてから、働き方について考えるようになりました。
販売職は土日祝や大型連休も仕事になることが多く、家族と休みを合わせるのが難しかったからです。
そこで私は、家族との時間を増やすために販売職を辞め、土日祝休みのパートへ転職しました。
選んだのは、未経験の事務職です。
「土日祝が休みなら、今までより仕事と家庭を両立しやすくなる」
そう思って始めた仕事でしたが、1年もたたないうちに体調を崩し、休職。その後、退職することになりました。
この記事では、家族との時間を増やすために転職した私が、なぜ仕事と家庭の両立に疲れてしまったのか。そして、休んで初めて気づいたことを書きます。
家族との時間を増やすために、販売職を辞めた
当時の私は、パートで販売の仕事をしていました。
販売職では土日祝も仕事になることが多く、保育園が休みの日は、土日祝休みの夫に子どもたちを見てもらっていました。
平日は仕事、週末は一人で子どもたちを見る。
そんな夫の負担も気になるようになり、私は土日祝休みの仕事へ転職することを決めました。
仕事を探すときに重視していたのは、
- 土日祝休み
- 未経験でも応募できる
- 小さい子どもがいても働きやすい
という条件です。
求人を探している中で、希望していた仕事には採用されませんでしたが、同じ勤務先の別の求人を紹介してもらいました。
それが、未経験の事務職でした。
正直、最初から「事務職をやりたい」と考えていたわけではありません。
むしろ、それまで経験したことのない仕事だったので、
「自分にできるのかな」
「そもそも性格に合っているのかな」
という不安の方が大きかったと思います。
それでも、土日祝休みで勤務時間も希望に近い。
面接では「未経験でも難しい仕事ではない」と聞き、思い切って挑戦することにしました。
当時の私は、
「頑張れば、きっと何とかなる」
と思っていました。
未経験の事務職。想像していた働き方とは違った
私が事務職に抱いていたのは、
「マニュアルがあり、毎週・毎月やることがある程度決まっていて、それに沿って仕事を進める」
というイメージでした。
ですが、実際は少し違いました。
年間を通して行う業務はある程度決まっていましたが、詳しいマニュアルやスケジュール表はなく、分からないことがあれば、その都度周りに確認しながら進める必要がありました。
また私は、事務補助として周りをサポートする仕事を想像していましたが、実際には、誰かが休んでも対応できるように一通りの業務を覚えることが求められました。
専門用語も多く、外部とのメール対応など、初めて経験することもたくさんありました。
未経験だった私は、とにかくミスをしたくありませんでした。
一度教えてもらったことは自分でマニュアルにまとめ、同じことで迷わないようにしていました。
「今は大変でも、仕事を覚えればきっと楽になる」
そう思って、自分なりに必死に覚えていました。
でも、仕事に慣れるより先に、小さな不安や緊張が積み重なっていきました。
仕事が終わっても、頭の中では仕事が続いていた
仕事で一番つらかったのは、勤務時間そのものだけではありませんでした。
家に帰ってからも、
「あの対応でよかったかな」
「明日は何をしなければいけないんだろう」
と、仕事のことを考えるようになりました。
ちょうどその頃、子育ても大変な時期でした。
仕事から帰れば、食事、買い物、家事、子どものお世話。
身体は家にいるのに、頭の中には仕事のことも残ったままです。
仕事のこと。
子どものこと。
家のこと。
次から次へと考えることが浮かび、休みの日でも気持ちは職場にいるような感覚でした。
家族との時間を増やしたくて転職したはずなのに、いつの間にか、家族と一緒にいる時間にも仕事のことを考えていました。
その状態が続くうちに、仕事のことを考えると動悸や吐き気を感じたり、涙が止まらなくなったりすることが増えていきました。
それでも私は、
「もう少し頑張れば慣れる」
「ここで辞めたら迷惑をかける」
と考え、働き続けました。
最終的には、仕事へ行くこと自体が難しくなり、休職することになりました。
休んで初めて、自分が疲れていたことに気づいた
休職して家で過ごすようになって、私はようやく、自分が思っていた以上に疲れていたことに気づきました。
働いている間は、
「まだ頑張れる」
「仕事を覚えれば大丈夫」
と思っていました。
でも振り返ってみると、仕事をしている時間だけでなく、帰宅してからも休日も、ずっと気を張っていたのだと思います。
そしてもう一つ、働き始める前から感じていた、
「この仕事は自分の性格に合っていないのではないか」
という違和感についても考えるようになりました。
もちろん、実際に働いてみなければ分からなかったこともたくさんあります。
でも当時の私は、「土日祝休み」「家族と休みを合わせられる」という条件を重視するあまり、自分と仕事内容との相性までは十分に考えていませんでした。
休職していても、「いつか職場に戻らなければならない」と考えると気持ちは落ち着きませんでした。
そのため、休職して1か月もたたないうちに、退職したいと職場へ伝えました。
退職を決めたからといって、すぐに元気になったわけではありません。
それでも、このとき初めて、
仕事を続けることより、自分と家族の生活を立て直すことを優先してもいいのかもしれない
と思えるようになりました。
「条件に合う仕事」だけでは足りなかった
転職するときの私は、
土日祝休みなら家族との時間を増やせる。
短時間勤務なら仕事と家庭を両立できる。
そう考えていました。
でも実際に経験して分かったのは、仕事と家庭を両立できるかどうかは、休日や勤務時間だけでは決まらないということでした。
仕事内容。
仕事の進め方。
職場の環境。
自分の性格との相性。
そして、仕事が終わったあとに、家庭へ戻る心と身体の余力を残せるか。
そういったことも、私にとっては大切な条件でした。
今は、次の仕事を急がない
今の私は、すぐに次の仕事を探すことよりも、まず生活を整えることを優先しています。
以前は、仕事をしていないことに焦ったり、「家族のためにも働かなければ」と考えたりすることがありました。
でも、焦って次の仕事を探して、また同じことを繰り返してしまっては意味がありません。
いつかまた働きたいと思ったときには、
「土日祝休みだから」
「勤務時間がちょうどいいから」
だけで決めるのではなく、
その仕事を、毎日の生活の中で無理なく続けられるか
まで考えたいと思っています。
家族との時間を増やしたくて始めた転職でしたが、結果的には働き方そのものを見直すことになりました。
遠回りになったようにも感じます。
それでも、立ち止まったからこそ初めて気づけたこともありました。
この経験については、これから少しずつ、このブログに書いていこうと思います。

